2009年10月24日

先日見た映画(26) 〜映画祭編〜

カチンコ 今回は、趣向を変えて、一般公開が決まっていない映画で、ボクが東京国際映画祭で見た『エリックを探して』(ケン・ローチ監督)という映画をご紹介!

すごく良い映画なので、映画祭だけで終わらず、「一般公開して欲しい!」っていう期待を含めて、敢えてご紹介します。
※もし、一般公開がされなかったら、この先なかなか見る機会がない映画ですが、その時はごめんなさいってことで・・・。

ネタバレありかもなので注意!zoo

余談ではございますが、先に、ボクがなぜ映画祭を見に行くのか? その理由を・・・。

今日、あまたの映画が日本で公開されていますが、そのほとんどが大手の映画会社の資金力に物を言わせた大規模興行で、その中身は“???のものが、まあ多いことと思います・・・。(中には良いのもありますが・・・)

だからボクは、ミニシアター系の映画がかかる映画館に足を運ぶ訳ですが、実際には、ミニシアター系映画にしても、知名度の高い監督であったり、国内外での評価が高い映画が優先的にかかるのが現状です。(それはそれで悪いわけじゃないんですが・・・)
※ちなみに、未公開映画であっても、ビデオ&DVDリリースされることはありますが、それにしたってある程度は売れる層に響く映画がリストアップされ、リリースされる訳ですが・・・。

そんな映画産業だからこそ、ここに(非営利な)映画祭の魅力があるんじゃないかと思うんです。

いうなれば、国内外での評価が未知数の映画(例えるなら“ダイヤの原石”)に日の目を与える機会(“輝かせる”)が、映画祭ってことなんです。
※映画祭の中には、すでに公開された映画の中で、映画祭のテーマや人物に焦点を当てた映画を上映する映画祭もありますが、ボクが注目する映画祭は、ここまでに語ったような日本未公開の良質な映画を上映する映画祭ととってください。

【ここで予備知識として、日本で開かれる代表的な映画祭とその形態をご紹介!】
@海外の独特の映画の多い“国”にスポットを当てた映画祭(例えば、フランス映画際やイタリア映画際)
Aある地域に根付いた映画祭(例えば、山形国際ドキュメンタリー映画際やアジアフォーカス・福岡映画祭)
Bあるジャンルやテーマの映画を集めた映画祭(例えば、東京国際レズビアン&ゲイ映画祭やぴあフィルムフェスティバル)
あるいはそれらの要素を2つないし3つあわせ持った映画祭が日本に存在します。
その中でも、いちばん大規模でかつ華やかな映画祭が東京国際映画祭ってことになります。
(残念ながら、埼玉にはそれほど主だった映画祭が、ありません・・・。)

かなり長くなってますけど・・・、まだまだ続きます・・・あせあせ(飛び散る汗)(スミマセン・・・)

続いて(東京国際映画祭を、例に挙げて・・・)ボクの過去の体験から【映画祭の楽しみ方】をご紹介!

ボクも結構ミーハーな方なので最初は、【特別招待作品】部門(いわゆる一般公開が決まっていて、宣伝をかねて映画祭で上映される作品)見たさで行きました。たしかに、出演者は皆さん有名な方ばかりで、舞台挨拶なんかもついていて話題性もあり、盛り上がるんですが、映画自体が“ちょっと”というハズレ映画が(すべてではないですが)ある・・・。(それでもチケットが取れるのであれば、行きたいかな・・・)

で次にはまったのが、映画祭のメインである【コンペティション】! この部門が、映画祭の核であり、この中のどれかが映画祭のグランプリを受賞するわけです。しかも、ココでかかる映画のほとんどが日本での上映が決まっていない作品。まさに“ダイヤの原石”が埋まっています・・・。

ボクが見た映画では、2006年の観客賞他を獲った『リトル・ミス・サンシャイン』(その後、一般公開もされ大ヒット!本国アメリカのアカデミー賞にもノミネートされました。ちなみにその年のグランプリを獲った『OSS 117 カイロ、スパイの巣窟』は、一般公開されませんでした・・・)さらに、2007年に見た『デンジャラス・パーキング』は、最優秀監督賞を受賞しましたが、一般公開は未だにされていません・・・。ボク的にはその年のベスト5に入るお気に入りの映画なんですが・・・。

他にもありますが、コンペティションにかかるだけあって、なんの賞も取れなかった映画でも、見てみると何かしらすばらしい部分や改めて知らされる発見みたいのがあって見る価値のある映画(しかも、ティーチイン:討論会みたいな意味ですが、Q&Aみたいなもの があることが多いので貴重な話が聞けることがプラス)になっているので、(ここで一回しか見れない故に)見逃せないっていうのが、ボクがコンペティション部門を、ひいては映画祭に足を運ぶ理由だったりします。

ただ、コンペティション部門の難点を挙げるならば、(話が矛盾するかもしれませんが、)されども、どの作品が賞を受賞するか気になってしまう点!
そして、出来れば賞を獲る作品も見て見たい!(特にボクとしては一番信頼出来る観客賞を獲る作品が見たい・・・!)
でも、当たり前のことですが、全部の映画を見れない以上、最終的に受賞作品が発表されるまで、どれが賞を獲るか分からない・・・たらーっ(汗) そんなジレンマがあります。

とはいえ、ここ数年までは、コンペティション部門の中から、スケジュールの合う範囲で、見たい作品を選んでいたのですが・・・。

そんな中で、最近に出来た部門なんですが、WORLD CINEMA(世界で評価は高いけど、日本でなかなか上映されない映画を紹介する)部門が新設されました。
※最近とはいえ、もう2〜3年経ちますが・・・。

ココでかかる映画は、日本ではあまり注目されていない巨匠の作品、世界三大映画祭と呼ばれるカンヌヴェネチアベルリンの映画祭で賞を受賞した作品が多く、ミニシアター系映画でありながら、世界が認めた最新作をいち早く見れます。
さらに理由は分かりませんが、ココにかかる映画でも一般公開される頻度は高くないんです・・・たらーっ(汗)
ある意味 公開レベルはコンペティション部門並の扱いでありながら、すでに世界の映画祭でお墨付きがついている良作という点で、コンペティション部門のジレンマを解消してくれている作品が見れるんです。

なので、最近はこの中から見る映画を絞る機会も増えました・・・。

ちなみに他にも部門はいくつかありますが省略します・・・。(スミマセン・・・)

前置きの段階で十分長くなってしまいましたが、忘れないうちにご紹介しちゃいます・・・。

そんな訳で、今回の映画『エリックを探して』(WORLD CINEMA部門作品)です。

(ボクの先日見た映画『縞模様のパジャマの少年』の回でちょっと触れましたが・・・。)この映画の監督、ケン・ローチは、日本でどれぐらい知られているんでしょうか?
2006年に『麦の穂をゆらす風』カンヌ映画祭パルムドールを受賞したので知っている方は増えていると思いますが、映画通の人にはあまりにも有名な監督さんにもかかわらす、日本では一般的に、そんなに知られていない監督さんだと思います。

何しろ、名作として名高い『ケス』ですら日本で公開されるのに10年以上かかったというくらいで、世界と日本とで知名度がこれだけ差のある監督さんも珍しいってくらいの巨匠です!

ボクも大好きな監督で、たぶん10本以上は確実に見てると思います。

わりと撮るのも早い監督なので、すでに70歳を越えていながら、毎年1本ずつくらいは撮っているんじゃないかと思います。
(日本で見る頻度はそんなに早くはないので残念ですが・・・。)


この監督のすごいところは、なんと行ってもシナリオ

作家性の強い監督で、毎回斬新なテーマで、かつ社会の膿をえぐり出すような映画を世界に発信し続ける数少ない監督さんだと思います。
(この人もマーク・ハーマン監督といっしょで、イギリス人監督です。やっぱり、イギリス人監督ってすごい人多いんですよね…。)

そして、今回の映画ですが…。
ストーリーは、イギリスのひとりの貧しい中高年(日本でいう団塊の世代)の男が、彼の崇拝してやまない名フットボールプレイヤーエリック・カントナの幻影(?)に導かれながら、家庭に、仕事に、恋愛に、そして社会の暴力に奮闘する物語です…。

エリック・カントナといえば、ご存知(?)元マンチェスター・ユナイテッドかつフランス代表の名プレイヤーですが、この選手に熱狂した世代は、ボクよりもちょっと上で、40代〜50代前半くらいのサッカー好きだと思います。
※50代以上だと、ジョージ・ベストとかになるのかな・・・。

分からない人には申し訳ありませんが、分かりやすくいうと、今やマンチェスター・ユナイテッドのエースナンバーといわれる背番号7を、クリスチャーノ・ロナウドより、ベッカムより前にをつけていたプレイヤーで、とにかく素行も含め、多くのファンに愛され、また多くの名言を残したプレイヤーです。

そんなエリック・カントナの役者デビュー作で、軽妙な笑いを盛り込んだセリフの掛け合いから、主人公の人生をナビゲーションしていくという重要な役を演じていて、それだけでもおもしろ過ぎる映画です・・・。

さらに、主人公が直面する問題も、まさに現代社会が生み出す悪の部分であり、八方塞がりになりながらも、あざやかにかつ爽快に局面を打開していく様が、非常にうまく描かれていて、まさに世界最高峰のシナリオライターかつ名監督が描く映画だと思いました。いや〜、すばらしい!

余談ですが、見ていてちょっと気になった点のは、エリック・カントナって、ジェラルド・バトラー似てるなってこと・・・あせあせ(飛び散る汗)

この映画は、もしかしたら日本公開されないかもしれませんが、ボクが思うに、この映画は時と伴に育っていく映画だと思うので、何年かかってもいいから、ぜひ公開して欲しい。そして見ていただきたい!

「ケン・ローチ監督って、すげー!」を再確認させられたひと時でした。 zoo
posted by チチブドウ at 21:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 趣味
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